2019年度 活動報告
世界の料理〈セルビア編〉
2月9日(日)井野公民館にて行われました。講師はセルビアに留学経験のある日本人大学院生宮田 恵理菜さんです。今流行りのパプリカ料理という事で人気が高く44名の参加者でした。メニューはチェバピ、プロヤ、プニェナパプリカ、クネドラ の4品で日本人の口に合う美味しい料理です。
食後はセルビアのお話です。自然が多く川が国作りに大いに貢献しているそうです。食べ物、アルコールが安い!治安が良い!と強調されていました。宗教、文化、言語など多岐に渡る内容で、参加された方々は熱心に聞いておられました。
外国人による日本語スピーチコンテスト
カインさん特別賞受賞
2月8日(土)水戸市ザ・ヒロサワ・シティ会館にて、茨城県国際交流協会主催「第29回外国人による日本語スピーチコンテスト」が開催され、戸頭教室のグエン・ティ・ゴック・カインさん(ベトナム出身)が出場し特別賞を受賞しました。茨城県内51名の応募者の中から本選出場者15名(出身国11ヶ国)に選ばれたものです。
カインさんは鮮やかな赤のアオザイ(ベトナムの伝統的な衣服)でステージに上がり「私の心の支えは日本語」をテーマに発表しました。
スピーチでは、2年前に技能実習生として来日し、初めてのアパートでの共同生活によるストレス、また職場での日本語が壁となりつらい思いをした時、心の支えとなったのが「日本語をうまく話せるようになりたい」という強い気持ちであり、坂東市よりバス・電車で1時間半かけて通った日本語教室の日本語ボランティアより日本語学習支援だけではなく日本の生活・文化・習慣を教えて頂いたことへの感謝を発表しました。最後に、ベトナムでは未だ一般的ではない日本語ボランティアの教室を開きたいとの将来の夢を語り、皆さんから暖かい拍手を頂きました。
江戸川学園取手中・高等学校 国際理解教育支援
江戸川学園取手中・高等学校より、調理同好会主催の多文化共生イベント「取手市内に住む外国の方と日本料理を作ろう」(2月8日開催)への派遣依頼を受け、日本語学習者10名を含む4か国(ウズベキスタン・中国・ベトナム・ペルー)11名の外国出身会員が参加しました。
4か国語の歓迎パネルに迎えられ、生徒17名と6班に分かれ調理開始。メニューは、炊き込みご飯・みそ汁・鰤の竜田揚げ・ブロッコリーとアスパラのお浸し・白玉ぜんざいの豪華版。班によっては用意した調味料が行方不明になったり、お喋りで手が止まり先生に催促されたりと大賑わいでしたが、どの班も上手に出来上がったのはさすがでした。
楽しく歓談しながらの食事中、日本語で出身国の国旗と国民食の紹介を行いましたが、生徒の皆さんは箸を止めて耳を傾けてくれました。
記念撮影後、退出時間になっても名残惜しく、なかなか立ち去ることができませんでした。特に日本の若い人と接する機会の少ない日本語学習者にとっては、素晴らしい一日になったのでしょう。
後日、記念に頂いた“分かりやすい日本語で書いたレシピ”を見ながら作った鰤の竜田揚げが家族に好評だったと、参加者の一人が嬉しそうに報告してくれました。これこそ多文化共生イベント大成功の証ですね。
日本語ボランティア・
スキルアップ講座が開催されました
11月30日(土)と1月11日(土)の2日間取手市福祉会館にて日本語ボランティア・スキルアップ講座が開催されました。今後増加が予測される外国人児童・生徒のための日本語指導法を基本から学ぶことが目的でした。参加者は全員で33名(他団体7名)でした。多くの日本語ボランティアの方々が参加して関心の高さが伺えました。
講師は長年にわたって外国人児童・生徒の日本語教育支援に携わっておられます吉田麻子先生をお招きしました。先生は現在①茨城県日本語教育アドバイザー②つくば市日本語指導ボランティアコーディネーター③つくば市立吾妻小・中学校 日本語指導ボランティアグループ(風の会)代表などを務められています。
今回の講座の最後に「ボランティアとしての心がけ」の講義がありました。外国人児童・生徒を指導するための技術も大事ですが、やはり精神的なバックアップがより重要なんだなと改めて思いました。人と人の信頼関係を築き、相手を尊重し自らも学ぶという原点に気づかされた講座でした。
2019年度TIFA会員懇親会
一年に一回、TIFA会員相互の懇親を深めるための、TIFA会員懇親会が12月22日(日)白山公民館で開かれました。パーティーの総合司会はペルー出身でTIFA理事の斎藤リリアナさんにお願いしました。志村会長の挨拶、乾杯の音頭でパーティーは始まりました。立食形式で会場に配置された8つのテーブルに食べ物(軽食)、飲み物、お菓子等が並べられ、会員は食事をしながらお互いに会話を楽しみました。
東京芸術大学学生寮懇親会に出席して
2月21日(土)東京芸術大学学生寮の懇親会が新松戸市民センターにて行われました。モロッコ出身の寮生代表の学生の、流暢な日本語の挨拶で会が始まりました。
色々な国からの留学生と共に輪になって、きよしのズンドコ節を踊ったり、音楽専攻学生の素敵な歌唱やピアノ演奏を聴かせてもらいました。地域住民、国際交流関係者と留学生の交流の楽しいひと時でした。
外国出身者のための日本文化紹介フェスタ
10月27日 (日) 井野公民館にて、第5回「外国出身者のための日本文化紹介フェスタ」が行われました。ベトナム、タイ、中国出身の参加者が多く、来日1~2年の方々にとって、着物を着て、お茶、生け花を体験するチャンスは貴重なことだったでしょう。取手市長も来場されて一緒にお茶、習字コーナーを楽しまれました。
着付けコーナーの今年の目玉は振袖が着れることです。くじ引きをして「あたり」を引いた人が、華やかな振袖を着て写真撮影ができます。舞台の上で、まるでモデルさんの様なポーズのとり方はプロ並みです。数ある着物から自分に似合う着物を選んで着せてもらいますが、皆さんのセンスの良さは抜群です。よく似合っています。
生け花コーナーでは、昨年の反省を考慮して(花材を短く切りすぎて、使い回しができなくなりました)、今年は講習会形式で行いました。中心になる枝を長めに刺して、周りに鮮やかな真っ赤なガーベラ、繊細な白いカスミソウを添えて形を整えます。少しは日本の華道が理解できたでしょうか?飛び入りで、男性が活けた自由花の大胆さは、女性には発想できない見事なものでした。
習字コーナーでは1時間近く練習をして、難しい「難」という文字を自分のものにした人もいます。集中力は大変なものです。「幸せ」の文字を書く人が多かったようです。又、サラサラと鴨長明の「方丈記」の序文を書く人もいました。脱帽です。
お茶コーナーでは昨年に続き、自分でお茶を点てていただきます。うまく抹茶が泡だったでしょうか?お湯の温度、かき混ぜ方で味が変わり、お椀の底に抹茶がダマになって残ると、苦いお茶になります。美味しいお茶を点てるには何年もかかるようです。
折り紙コーナーでは4名のスタッフと共に「ピカチュウ」や「くす玉」作りで、大勢の人が押しかけていました。スタッフの皆さんは休む間もなかったようです。お土産に自分の作品をお持ち帰りで、嬉しそうでしたよ。
けん玉コーナーでは時間ギリギリに押しかけた小学生が、講師顔負けの技の連発で一同の関心を集めていました。来年の講師候補?になるかもしれませんね。
6つのコーナーは大盛況で、参加者と共に楽しい時間を過ごせた1日でした。
TIFAサロン
-英語を使って親子でハロウインランタンを作ろうー
本年度のTIFAサロンは、昨年に引き続き子どもたちに楽しくハロウィンについて知ってもらい英語に触れてほしいという思いで企画しました。10月20日(日)12歳以下の子どもさんを含む29名が集まりました。紙コップとゴム風船を使って作るポンポンクラッカーは難しいところもありましたが親子で協力して作成していました。
4チームにわかれて行ったミイラ競争では、初めて会う子ども同士が協力して楽しんでいました。ティータイムで休憩したあとの仮装コンテストでは、仮装した子どもたちが、それぞれアピールしている姿がとてもかわいかったです。
最後に参加者それぞれが持参したバケツを持ってトリックオアトリートを行いました。事前に教わった“Trick or treat”と“Happy Halloween”の決め台詞を使ってお菓子をバケツいっぱいにもらうことができていました。
参加者のみなさんが笑顔で過ごすことができ、英語に親しむきっかけになったのではないかと思います。
「がいこくごと にほんごの おはなし会」に参加して
9月29日(日)、ふじしろ図書館主催のおはなし会に、今年も協力参加しました。出演者は10時に集合してすぐ、リハーサル、着替えと、大忙しの一日です。
第6回の今回は、戸頭教室のヒエンさんが、ベトナム語で読んだ「ぐるんぱのようちえん」で幕開け。白い髪飾りと白いアオザイ風のミニドレスが、可愛い声とぴったりでした。
次に、すらりとチャイナドレスを着こなした中央教室の朱さんが、中国語で「ずっとずっと あなたをあいしている」。初めて読んだ時は物語に入り込んで、思わず涙を流しましたが、本番は大成功。
その次は、中央教室のリチャードさんが、英語で「月ようびは なにたべる?」をノリノリで歌うように読んでくれました。さすがジャマイカ出身の現役ALT、皆も思わず一緒にノリノリ!
最後は、素敵な民族衣装を着た戸頭教室のプルワントさんと中央教室のリムさんの二人が、インドネシア語で「おはよう おやすみ」。小さな布絵本と、4倍も大きな布絵本のボタンで作った「目」を子ども達が留め外しする、楽しい参加型でした。
そのままインドネシアじゃんけんが始まり、会場中が大盛り上がりで幕を閉じました。
出演者の皆さん、素晴らしい衣装で参加してくれて、本当にありがとうございました。
アクアワールド大洗水族館バスツアーに参加して
心配されていた天気も崩れることなく、9月22日(日)外国出身者29名を含む43名の参加で、アクアワールド大洗水族館バスツアーが実施されました。3連休の中日ということもあり一般道が渋滞していたため、予定よりも到着が遅れましたが、初めて海を見る外国出身者もいて、海が見えた時はバスの中に歓声があがりました。
水族館ではイルカショーをはじめ、普段触れることのない生態を間近に楽しむことができました。那珂湊おさかな市場では、参加者それぞれ買い物や食事と過ごしました。
最後に立ち寄った大洗磯前神社は滞在時間が短くなってしまいましたが、パワースポットでエネルギーチャージをして笑顔で岐路につきました。
6~8月に開催された初級日本語ボランティア養成講座からの参加者もいて、外国出身者との交流の場になったと思います。
茨城県国際交流協会主催国威際交流・ネットワーク会議に参加して
7月19日(金)水戸において(公財)茨城県国際交流協会主催国威際交流・ネットワーク会議が開かれました。メインテーマが『多文化共生社会』だったこともあってか参加者名簿によると県内全域から130人を超える多くの人が参加されました。私も何度かこの会議には出席しましたが、過去最多の参加者ではなかったかと感じました。
午前の全体会では6歳の時に家族と共にブラジルに移住し、サンパウロ大学を卒業した後、日本に一時帰国し、東京大学大学院で学び、現在は日本、ブラジル両国のかけ橋の仕事をしていらっしゃると言う【二宮正人氏】が講演されました。胸に残った言葉は「多文化共生で成功した国はない」でした。共生を進める為には大きな努力が必要だと思いました。たとえ日本人と日系人の間でも言葉(日本語)が十分に理解できてないと十分な意思の疎通や、相互理解が難しいという実例が現在群馬県など関東北部、愛知県など東海地方にたくさん見られており、ましてや日系人以外の外国出身者との付き合い方にはさらに注意が必要だという事です。茨城県などにおいても単にコミュニケーションツールとしての言語(日本語)というとらえ方だけではなく異文化理解するようにお互いに努力していかないと環境が異なった地域で育った外国出身者との付き合いが簡単ではないという事を教わりました。もっと日頃からの個人、個人の付き合い、ネットワークの構築が必要だと痛感しました。
午後は3つの分科会に分かれワークショップなど交えた議論をしました。(第1分科会:多文化共生ネットワーク会議、第2分科会:グローバル交流ネットワーク会議、第3分科会日本語ボランティアネットワーク会議)
同会議は年に数回開かれます。毎回テーマは変わりますが、興味をお持ちになった方は是非参加することをお勧めします。参加費は無料です。
異文化トークサロン「アフリカ マラウイ編」
6月9日(日)福祉交流センターで「異文化トークサロン」が開催されました。
講演題は「ウォーム・ハート・オブ・アフリカ:マラウイ共和国」で、講師は元JICAシニア海外ボランティアの上田 安男さんでした。上田さんは2014年から2016年まで2年間、アフリカ マラウイの首都リロングウェに本部がある NGO法人「マラウイ・エイズ・カウンセリング・情報機構」に派遣され、頻発する停電の中で、医療データベースの管理システム再構築に取り組まれました。
マラウイはアフリカの内陸部にあり、日本人にはあまり馴染みのない国ですが、1964年イギリスより独立以降、アフリカでは珍しく周辺国との戦争や内戦もなく、“The Warm Heart of Africa”(アフリカの温かい心)という別称を持っています。
講演では多くのスライドを交え、マラウイの国土、政治、経済、自然等、多岐にわたりお話し頂きました。世界の最貧国の1つで、国際支援に支えられた国ですが、貧富の差もそれほど高くなく、人々は温和で明るく、他のアフリカ諸国と比べ治安も良く、住みやすい国であるというお話でした。
「貧しい国という我々の感覚と違い、人々は自活していて、十分な幸せを感じているのかもしれない」という上田さんの言葉が印象に残りました。講演参加者は総計28名でした。
取手七福神ウォーキング
5月19日取手七福神ウォーキングを行いました。当日は絶好のウォーキング日和で、スタートの取手駅東口前に、TIFAの会員、家族、一般市民4名を含む16名が集まりました。
取手駅東口よりバスに乗って、小文間の馬坂停留場に向かいました。小文間には取手七福神のお寺が3つあります。明星院、福栄院、東国寺を巡った後、利根川河川敷、土手を歩いて取手福祉会館前まで行き、河川敷で昼食を取りました。お天気が良かったので、展望台を過ぎた土手からは牛久大仏を見ることができました。
昼食後、福祉会館近くの念仏院にお参りして、長禅寺に向かいました。長禅寺では長い階段を昇らなければなりません。階段下で写真を撮って、全員急な階段をフーフー言いながら登りました。
当日ウォーキングの後、キリンビール 取手工場見学を予約していました。残りの普門院、光明寺にお参りする時間が無くなり、残念ながらスキップしてキリンビールに直接向かいました。最後は工場正門前で解散しました。事故も無く全員無事に歩くことができました。
TIFA善行票を授与され表彰
5月18日、明治神宮参集殿において、日本善行会の表彰式が行われました。全国から144名の個人、団体からの参加があり、青少年育成、人命救助、国際貢献等の多岐にわたる分野での活動が表彰されました。TIFAは、長年の国際貢献活動が評価されて受賞しました。
表彰対象となった日本語教室、異文化トークサロン、世界の料理等のイベントは、先輩方の礎の元に長い時間をかけて積み上げられたもので、30年間にTIFAの活動に携われた方たち全員が頂いた賞です。これから先の人達に、このバトンを大切に繋いで行きたいと思います。
(注)社団法人日本善行会は、主にボランティア活動等の支援や推進、表彰事業を実施しています。
TIFA 2019年度総会
2019年度TIFA総会は5月12日(日)午後1時30分から取手ウェルネスプラザ・セミナールームで開催されました。出席者は31名でした。
総会はインドネシア出身のユリア・ローサさんの司会で始まりました。取手市藤井市長の出席が予定されていましたが、急遽公用が入り欠席となり、市長メッセージを取手市政策推進部長南典男氏が代読されました。
次に内藤祐吉さんが議長に、大谷智子さんが書記に選任され、議題として2018年度事業実績報告並びに収支決算報告、2019年度事業活動計画並びに収支予算が討議され議案通り承認されました。
昨年度はTIFA創立30周年にあたり、記念講演会・パーティが開催され、今年度は記念誌が発行されるとの報告がありました。
総会終了後、出席者全員による懇親会が行われました。